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知っておきたい 日本の漢詩 第四回 博学無比の人――林羅山
- Narrated by: 宇野 直人
- Length: 1 hr and 1 min
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Summary
<内容紹介>
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。
このシリーズは日本の漢詩について、さまざまの立場で歴史の舞台に登場した人々にスポットをあて、その作品と人生を解説する、という方式で進めてまいります。
<第四回 博学無比の人――林羅山>
林羅山(1583~1657)は、江戸初期の儒学者。幕府に仕え、朱子学興隆の基礎を確立した大儒です。幼時より読書を好み、はじめ建仁寺で儒・仏の学を修めますが、やがて朱子学に心酔、23歳の時、江戸幕府の顧問となりました。以後、秀忠・家光・家綱に仕え、幕政を補佐します。子孫は代々大学頭となり、幕府の学問の支柱となりました。羅山は儒学のみならず、国文学・史学・地理・兵法・本草学(薬学)、神道などに造詣が深く、膨大な著作をのこしています。詩も五千首近くをのこし、多様な題材、また絶句・律詩などの形式ごとに作風がきちんと区別されていること、さらに緻密な対句や、意外な茶目っ気を感じさせる句づくりなど、強い印象を与えられます。新興の韻文形式「詞」にも手練れの技を発揮し、恋に悩む女官の心情を唯美的に描いています。
<収録作品>
壬戌の秋 長州の下関に過り 因つて安徳帝の遺像を拝す 丙午の春 又 之を拝す 既に唐律の一絶を作つて以て焉を弔す 宋の陸秀夫幼帝を抱くは 二位の尼の為す所と何ぞ異ならん 彼は丈夫なり 此も丈夫なり 唯だ男子婦人の異有るのみ 又『大学』を読むと否との異有るのみ
月前の花を見る
夜船 桑名を渡る
癸巳 日光紀行
更漏子 加藤敬義斎の「秋思」に和す
<宇野直人(うの・なおと)>
昭和二十九年、東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。現在、共立女子大学国際学部教授。著書に『中国古典詩歌の手法と言語』(研文出版)『漢詩の歴史』(東方出版)『漢詩の事典』(共著、大修館書店)など。平成十九年、NHKラジオ「古典講読――漢詩」講師、平成二十年より同「漢詩をよむ」講師。
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。
このシリーズは日本の漢詩について、さまざまの立場で歴史の舞台に登場した人々にスポットをあて、その作品と人生を解説する、という方式で進めてまいります。
<第四回 博学無比の人――林羅山>
林羅山(1583~1657)は、江戸初期の儒学者。幕府に仕え、朱子学興隆の基礎を確立した大儒です。幼時より読書を好み、はじめ建仁寺で儒・仏の学を修めますが、やがて朱子学に心酔、23歳の時、江戸幕府の顧問となりました。以後、秀忠・家光・家綱に仕え、幕政を補佐します。子孫は代々大学頭となり、幕府の学問の支柱となりました。羅山は儒学のみならず、国文学・史学・地理・兵法・本草学(薬学)、神道などに造詣が深く、膨大な著作をのこしています。詩も五千首近くをのこし、多様な題材、また絶句・律詩などの形式ごとに作風がきちんと区別されていること、さらに緻密な対句や、意外な茶目っ気を感じさせる句づくりなど、強い印象を与えられます。新興の韻文形式「詞」にも手練れの技を発揮し、恋に悩む女官の心情を唯美的に描いています。
<収録作品>
壬戌の秋 長州の下関に過り 因つて安徳帝の遺像を拝す 丙午の春 又 之を拝す 既に唐律の一絶を作つて以て焉を弔す 宋の陸秀夫幼帝を抱くは 二位の尼の為す所と何ぞ異ならん 彼は丈夫なり 此も丈夫なり 唯だ男子婦人の異有るのみ 又『大学』を読むと否との異有るのみ
月前の花を見る
夜船 桑名を渡る
癸巳 日光紀行
更漏子 加藤敬義斎の「秋思」に和す
<宇野直人(うの・なおと)>
昭和二十九年、東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。現在、共立女子大学国際学部教授。著書に『中国古典詩歌の手法と言語』(研文出版)『漢詩の歴史』(東方出版)『漢詩の事典』(共著、大修館書店)など。平成十九年、NHKラジオ「古典講読――漢詩」講師、平成二十年より同「漢詩をよむ」講師。
©Naoto Uno 2019
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